【今帰仁村】蛇口から泡盛が出るお店で過ごした、最高に幸せでベロベロな夜。

てぃーだニュース編集部

2016年11月01日 14:00


お酒が好きだ。

厳密に言えば、友人知人とほろ酔い気分でふわふわ楽しい時間を共有できるお酒の席が大好きだ。


6 年前、かつて 21 歳の大学 3 年生だった私はあらゆる場所で「京都を代表する女飲み会幹事」を自称していた。世間ではこれを何と呼ぶか。そう黒歴史。

あらゆるコミュニティで率先して幹事を引き受けて年間 30 件の飲み会を主催し、もちろん率先してたくさん飲んだ。幸いお酒にはある程度強い。

大学在学中に 1 度だけサークルの飲み会で「え、真崎覚えてないの? 昨日の飲み会で、あんた床で伸びて半目で両手叩き続けてたんやで」と翌朝告げられる絶望的な大醜態を晒したものの、基本的にはどの飲み会でも軽度酔っ払い状態で終始その場の空気を楽しんでいた。





沖縄でぶつかっている、お酒の悩み



大学卒業から 3 年半。
今も変わらずお酒が好きだ。お酒の席が好きだ。

そんな私が、沖縄にきてお酒に関する重大な悩みを抱いている。
しかも 2 つ。


■車移動のためお酒が飲めない

沖縄に来てから、私が遠慮なく気持ちよくお酒を飲めたのは

・誰かの家で飲むとき
・誰かの車で送ってもらえるとき
・誰かの家に泊まらせてもらえるとき

この 3 パターンしかない。

「タクシーか代行にすれば?」と言われるが、私は移動費に極力お金をかけたくない。那覇―宜野湾の代行で 4,000 円払うならその辺の漫画喫茶で一泊することを選ぶくらい、とにかく移動費にはお金をかけたくない。翌日のことを考えると、結局その日はノンアルのみで帰宅するオチになる。


■泡盛にハマれない

沖縄と言えば泡盛。
勝手にそのようなイメージを持っていたが、実際に沖縄の飲み会で泡盛を頼む人はかなり多い印象がある。個人的には「ここは日本酒!」というタイミングで、みんな泡盛を頼む。

好きなものを飲めばいいと言われればそれまでだが、私とて沖縄の皆さんと一緒に泡盛を楽しんでみたい。そんな願望もあり、沖縄で仲良くなった「元・泡盛の女王」「泡盛マイスター 資格保持者」のお姉さん 2 人に「初心者にもオススメな美味しい泡盛の飲み方を教えてください!!」と頼んで飲みに連れ出してもらった。

結果、惜敗。

果実系のリキュールで割れば果実酒感覚でわりと美味しく飲めた。でも、ストレート・ロック・ソーダ割りになると途端にアウト。初心者向けの泡盛(銘柄忘れた)を選んでもらったけど、どうしても美味しさが分からず飲む手が止まる。

その日は、泡盛を好きになることも、美味しい泡盛の飲み方を会得することもなく終わってしまった。


かつて京都を代表する(以下略)だった私の心に巣食う、お酒に関する 2 つの悩み。「沖縄に来てから、どうも気持ちよくお酒を飲めていないぞ」と、焦燥感を募らせていった。





そんな私に、至福のときが訪れる。


今帰仁村に、私の桃源郷がありました



沖縄北部の今帰仁村。こちらの観光協会の方からお仕事関係のご連絡をいただき、先日初めて訪問してきた。




今帰仁村は、私の住む宜野湾市とは雰囲気が全然違った。観光協会の事務局長・又吉さんのお言葉を借りるなら「本当の田舎」という感じだった。人通りは少なく、自然がたくさんあり、夜は本当に真っ暗で、草むらからは虫の鳴き声がよく聞こえた。




今帰仁村のキャッチコピーは、”ぬーん ねんしが 今帰仁村”

「ぬーん ねんしが」とは、「何もないけど」という意味。大型のショッピングモールや娯楽施設などはないが、手つかずの緑や美しい海はある、大自然の癒しを感じられる場所だった。



そしてこの地で、「ぬーん ねんしが これは無敵だ今帰仁村」と私を唸らせたお店がこちら。




北山食堂。又吉さんオススメの居酒屋さん。


今帰仁村で取れる食材を使った美味しい(そしてリーズナブルな)メニューも、もちろん大きな魅力である。しかし、さらに私の度肝を抜いたのが、各テーブルに設置されたこの蛇口。




泡盛がね、出るの。
蛇口ひねったらね、ドバドバって、泡盛が出るの。



その物珍しさに、泡盛嫌いだったことも意に介さずグラスにドバドバと泡盛を注いだ。サービスで切ってもらったシークワーサーを少しだけ絞って、飲んだ。




うっま。

たまたま口に合う銘柄だったのか、すでにほろ酔いで楽しい雰囲気に飲まれたのか、このタイミングで突然泡盛に口が慣れたのか、よく分からないけどとにかく美味しかった。うっま。

飲み干せばまた蛇口をひねり、たぶんかなりガバガバと泡盛を飲んだ。気付けば一緒に飲んでいた 5 人とも、わりといい感じにほろ酔っていた。




又吉さんとシーサーっぽい感じの写真を撮ったりしていた。(記憶は曖昧)


19 時から飲み始めて、気付けば 0 時過ぎ。
久々に足が千鳥るほど、分かりやすくベロベロに酔った。

北山食堂も閉店の時間を迎え、楽しかった飲み会も終焉。代行やタクシーで各自散り散りになった。

そんな中、私はといえば。




北山食堂から徒歩 5 秒のゲストハウス「ハイビスカス」にイン。
解散から 2 分後にはベッドに倒れこんでいた。

なにこの最高すぎる施設配置。これなら帰りの運転なんてまったく気にせず、遠慮なく好きなだけ泡盛を飲んで盛大に酔えるじゃないか。

私の 2 大苦悩だった「車移動のためお酒が飲めない」「泡盛にハマれない」を同時に解消してくれた、今帰仁村での飲み会。




沖縄に来てからもうすぐ5ヵ月。移住後の真崎史上、最高に幸せでベロベロな夜だった。


また、あの蛇口をひねりたい。
美味しい泡盛を飲んで、楽しくつぶれてハイビスカスのベッドでダウンしたい。

近々、また今帰仁村に行こうと思う。



この記事を書いた人
ライター 真崎|ブログ:「真崎ですよ」

 フリーライターの真崎です。
 真面目な取材記事からゆるめのコラム、旅エッセイまでわりといろいろ書きます。
 2016 年 6 月から沖縄の宜野湾市に住んでいます。
 得意な沖縄料理はゴーヤチャンプル、それ以外は作れません。




フリーライター真崎のコラム記事










関連記事